アパート建築営業マンが不動産投資してみた

不動産王になる(はずの)ストーリー✨

✎投資に役立つ本を実際に読んでみよう⑪「わが投資術 市場は誰に微笑む6⃣」✎  

Youtubeで年金について街頭インタビューするチャンネルをよく見ています。ニュースの切り抜きではなく、Youtuberが街を歩いている高齢者に年金額を聞いていくのだ。(いまどき道端であった人に年金額を答えてくれる人がいるんだな)

 

皆さんの回答が千差万別で面白い。月20万近くもらっている人もいれば、国民年金ですら満額もらえていない人もいる。特に自営業だった方の受給額が少ないのが特徴だ。バブル以降の中小企業経営者はタフな経営をしいられたであろう。

 

しかし、バブル期を謳歌した経営者やサラリーマンで年金しか(すら)ない人っていったい何をしていたんだ?私の親世代。いわゆる団塊の世代だ。インタビューを聞いていてその世代が年金が少ないことに不満を漏らしているのを聞くとトホホな気分になるのだ。

 

 

さて、前回はダメな経営者の話をしましたが、どういう経営者を選べばいいか著者はこう述べています。

 

小型株の成長性は「経営者」が9割

 

1.経営者がその企業を成長させる強い意志を持っているか(必要条件)

2.社長と目標を共有する優秀な部下がいるか

3.同じ業界内の競合に押しつぶされないか

4.その会社のコアコンピテンス(強み)は成長とともにさらに強くなっていくか

5.成長によって将来のマーケットを先食いし、潜在的マーケットを縮小させていないか

6.経営者の言動が一致しているかどうか

 

この中で圧倒的に大事なのが1.です。これだけはホームページや社長の発言などで絶対確認すべきです。

(P128)

 

東京大学卒で外資でのキャリアもある著者ですが、上記のようなアナログな所があるのです。そこがまた面白いですね。成功した経営者としてゼンショーの小川社長とのやりとりが書かれています。ゼンショーといえば、以前はファストリとならんでブラック企業の代表のように言われていましたが、そういったパワープレイも著者は嫌いではないようです。(時代が違うと言えばそれまでだが)

 

小川社長は吉野家OBなんですよね。1980年に吉野家が倒産したときに退職してゼンショーをスタートします。一方その時に吉野家に残って立て直したのが安部前社長ですね。ちなみに私が吉野家でバイトをしていた時、安部社長は新宿の店舗によく食べに来ていました。当時は本社がその店舗の上にあったのです。

 

某BM社のバカ息子の臨店とは違って、安部社長は他のお客さんと同じように席に座って黙々と牛丼を食べていました。会計の時に社員用の食事券を出されなければ社長だって気づかないキャストもいたかもしれませんね。

 

話を戻そう。ゼロから起業して上場までいくのは並大抵の努力ではなれません。当然上場がゴールではありません。それからさらに拡大期を乗り越えられるバイタリティがないと萎んでしまいます。クレバーな判断力だけでなく、精神論的な部分を優秀な経営者の要素と認めている著者にも面白味を感じます。

 

つづく