前回と真逆の話です。
お客さんから、「本の虫さんは誠実そうだから、信用して買ってみるよ。」と言われることがあります。
そりゃそう言われるとうれしいですよ。
でもね、私はいつもこう返します。「ありがとうございます。ついでに私よりもっと物件をよく見てくださいね。私じゃなくて物件を買うんですから。」
物件がいい、その上担当も誠実。ならば問題ありません。
しかし、「担当者を信用して決めた」これは物件を見抜く能力がないことの言い訳です。
「担当が誠実=物件がいい」ではないのは皆わかってるはずなのに物件を見極めることを放棄してしまうのです。
不正融資問題。
地方のボロRCをうっかり買ってしまった投資家がかぼちゃの馬車に便乗して契約の撤回を求めて騒動になっていましたね。
改竄されていることすら知らなかったオーナーもいるようですから、不正融資についてはエビデンスの改竄をした不動産屋、それを促した銀行が断罪されるのは当然です。
でも、その物件を買ってしまった投資判断は誰の責任でしょうか。
入居者が入るかどうかも分からない物件を現地を見ることなく、適正な価格かも判断せずに買った人って投資する資格ないですよ。
マイホームならまだわかります。知識がなくても家を買わないと仕方ない家族もいます。
そんな方が担当を信じるしかないのは分かりますし、マイホームの買主は守られるべきです。
でも、積極的な投資家はそれではダメです。
不動産屋の私が言うのもなんですが、不動産屋も担当もただの契約手続きをするための装置と思って下さい。
「〇〇さんが紹介してくれた物件だから買う」ではなく、自分が認めた物件を買う。仲介会社はそこに付いてくるだけです。
いくら営業マンが誠実で素晴らしいトークを使おうとも物件のポテンシャルは変わりません。
前回の話と同様、不動産投資で成功するかどうかは担当を信じるか信じないかではないのです。投資家自身の力次第です。
そんな知識はない?
なら、勉強しましょうよ。
私だってまだまだ学ばないといけないことが沢山ありますから。