こんにちは。本の虫🐞です。
いやはや、日経好調ですね。新NISAを利用して世界株インデックスを購入した人が増えたお陰で円安が進み、輸出企業の株が上がって日経インデックスも上がるのだとか。風が吹けば桶屋が儲かる。もうようわからん。
さて、今回紹介するのは橘玲氏の著書です。2006年初版なので古い本ですが、「入門」とある通り不変的な内容なので今でも十分読む価値がありますし、氏の著書らしく非常に分かりやすくて面白い。
ファンダメンタルズやチャートなどのテクニカルな内容ではなく、リスクとリターンの基本的な考え方やなぜ株式投資でお金が生まれるのかといった株式市場と投資の初歩を学びたい方にはピッタリの内容です。
私は氏の著書はほとんど読んでいます。話が分かりやすく、一見極端な主張もきちんとエビデンスを提示してくれるので信頼できます。
「私はギャンブルには手を出さない。
株はギャンブルじゃない。
だから株にはまっている自分はぜんぜん悪くない。」(P22)
世の中にはこんな三段論法で自分を正当化している投資家がいます。
しかし、氏ははっきりと「株式投資はギャンブルである」と述べています。
その根拠に「株の世界にプロはいない」ことをあげています。
例えば、素人と何万局指そうとプロの藤井聡太に勝つことはないし、野球の素人がプロの大谷からホームランを打つことは万に一つもない。しかし、株の世界ではプロと言われているファンドマネージャーがインデックスファンドだけを買っているド素人に勝つ確率は一割なのだ。
さすがにコイン投げ並みの完全な運試しとは少し違う。技術的な要素も関与するブラックジャックや麻雀みたいなものなのだ。
でも、ファンドマネージャーやアナリストはこれを否定するしかない。彼らは仕事(しかもプロフェッショナル)としてやっているからだ。たしかに、有名大学を出て一流の投資銀行や証券会社に勤めて、やっている仕事がギャンブラーと同じと言われたらいい気分はしないだろう。でも、実際にはインデックスだけを買っている主婦や無職の青年(BNF)にも勝てないのだ。
つづく