アパート建築営業マンが不動産投資してみた

不動産王になる(はずの)ストーリー✨

✎不動産投資の適正①✎

 

今まで沢山の投資家を見てきましたが、不動産投資に適さないお客さんも見てきました。そんな話を書いてみます。

 

大家さんは大きく分けると、「先祖から資産を引き継いだ地主」と「自分で増やしていった積極的な投資家」の二種類になります。

 

近年は後者の方で失敗する方(とその予備軍)をよく見かけます。

 

さて、どんな人でしょうか。

 

①大家さんもどき

私が一番適正がないと思うのは人任せにする投資家です。こういう方は自分が不動産投資をしている自覚がありません。例えばこんな方がいました。

 

賃貸事業は長期の事業です。そのため最中に設備投資が必要になります。設備投資とは修繕だけでなくグレードアップも含みます。例えばWi-Fi、防犯カメラ、宅配ボックス。これらの設備は20年前は必要無い設備でしたが、最近では基礎的な設備になりつつあります。

 

こういった設備を付けた方がいいですよって提案をすると、「そんなに必要なら管理会社で付けたらいいじゃないか」と言う大家さん(もどき)がいます。自分の物件、自分が投資家だという自覚が欠如しているのです。

 

このような方は問題が発生すると全て人のせいにします。自分で勉強して判断を下さないといけない事を、人の意見を鵜呑みにして失敗したら人のせいにする。こんな人は不動産投資をしてはいけません。

 

成功する投資家でいたいなら物件の状況はきちんと把握して、必要だと思う設備や募集方法を自分から管理会社に提案するぐらいでなければいけません。

 

 

②イージーマネー

基本的に不動産投資は株と同じでキャピタルゲイン(売買益)かインカムゲイン(家賃収入)またはその両方を狙う事業です。

 

不動産は現物資産なので株と比べて維持管理に手間がかかると言われますが、本来は株も保有中は業績や株価のチェックをしなければならないので同じことです。

 

では、キャピタルゲインインカムゲインならどちらの方が得やすいか。やはりインカムゲイン(家賃収入)です。株のトレードでも同じですよね。売買益を得るほうが難しいし、短期の取引ほど難しくなります。デイトレードで勝てる人なんてめったにいません。

 

不動産投資も売却益を見越して購入するのはプロでも難しいです。その証拠にリセッションが始まると莫大な数の不動産屋が潰れていきます。以前に勤め先で帝国データバンクの倒産情報通知サービスに登録していたのですが、リーマンショック時は毎日どこかで不動産屋が潰れていました。

 

プロでも勝てない土俵で勝負をする必要はありません。一方、家賃収入を得る大家業はかつては地主のおじいちゃんやおばあちゃんがやっていたビジネスです。

 

おじいちゃんに特別なスキルがあるとは思えないですよね。一気に儲けようなんて考えずに代々やっている大家業を継いで毎月定額の賃料を回収するだけだから続いているのです。

 

不動産投資で短期で大儲けをしてやろうと考えている方、止めておいたほうがいいです。そんな甘い世界ではないです。どっしり構えてじっくり中長期で家賃収入を得るビジネスを目指しましょう。収支がマイナスの新築ワンルーム投資が愚者の選択だと言う理由はこれです。