毎日電車に揺られて通勤していますが新聞読んでる人減りましたよね。
減ったというより絶滅危惧種ですね。
私はいまだにペーパー派ですが、スマホで読んでる人も多いのかな。
9月26日の日経にこんなコラムがありました。
「人口爆縮、一人二役の時代」
日本の就業者数は7月に6,772万人でコロナ前の2019年の6,750万人を上回るまで回復している。
にもかかわらず、人手不足は続いている。
原因は働き盛り世代の就業者が減ったから。
生産年齢人口は今後減り続けるので省力化を徹底し「人材の無駄づかいを許さない社会」にしなければならないと。
コスパ、タイパに続いてレイパ(labor performance )です。
企業はお金(利益)を生むために労働力を消費してるのですが、いくら多くの利益を生んでいてもその労働力は消費する価値があったのかを今後は問われることになるのでしょう。
さてさて、耳が痛い、これはまさに私の業界の事なのかとw
コロナ明けからやっと状況が変わってきましたが、バブル崩壊後日本は長期に渡ってデフレに悩まされてきました。
ファーストフード業界は10円上げるのにも戦々恐々。
値上げどころか競合他社が下げれば値下げ合戦に参戦せざるを得ない状況が長らく続いていました。
ところが、そんなデフレ下で建築業界だけは着実に値上げを進めてきました。
私がこの業界に入ってからの20数年間ずっと上がり続けてきました。
おそらく完成品で定価のあるものではないので上げることができたのでしょう。
しかし、デフレ期に家賃は上がりませんから、建築費が上がるのと反比例して投資家が取れる利益はじりじりと下がっていきました。
昔営業で回っているときによく「アパートなんて建ててもハウスメーカーと銀行が儲かるだけだからやらないよ」なんて断られたものですが、今では銀行も金利を取れなくなりハウスメーカーだけが儲かる事業になってしまいました。
最近では建築費の高騰で、ハウスメーカーで新築すると都内の自己所有地でさえ10%の利回りを取るのが難しくなっています。
隣接3県だと7~6%程度になってしまいます。
6%っていうと下手したら土地付きの新築アパートが購入できる利回りです。
特別優れた建物ができるわけではありませんし、ハウスメーカーを通すことで家賃が上がるわけではありません。
自宅ならまだしも、そこまでしてハウスメーカーでアパートを建てる必要があるのか?
建てるのは下請けの工務店ですからハウスメーカーは中間で搾取しているだけです。
昔のようにハウスメーカーで建ててもそこそこの利回りが取れればいいですが、今はもうハウスメーカーで建てると投資家にうま味はありません。
ハウスメーカーがアパートを請負うのはもう限界だと思います。
これから先淘汰されるでしょう。
もちろんアパート事業はなくならないですし、新築する投資家もいるでしょうが、ハウスメーカーに頼むことは減っていくでしょう。
話を戻します。
いくら利益を生もうとも、貴重な労働力を投入する価値があるのかどうかが今後重要になってきます。
さて、世の中には悪名高いアパート専門のメーカーもあり、たしかに利益を上げていてマーケットでは高い評価がされています。
しかし、必要ですか?こんな会社。
投資家にとっても低い利益を提供し、貴重な労働力である従業員も重いノルマで疲弊させる。
将来のためにこの労働力をもっと他の産業に投入した方がいいと思いませんか。